化学業界ってどんな仕事?仕事内容5つと就職に有利になること3選をご紹介!
初回公開日:2021年04月01日
更新日:2021年03月18日
記載されている内容は2021年04月01日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

化学業界とは?
化学業界を代表する企業には、旭化成や住友化学、三菱ケミカルホールディングス、東ソーなどがあります。
このように名だたる大企業が多く存在し、しかも好条件がそろっている化学業界は、優秀な人材が集まるため、競争率の高い業界と言えます。
また、家庭用品やCMなどでも馴染みがあり、働きやすい環境が整っている大企業も多く、比較的年収も安定して高い傾向にあるため、就職先として人気があります。
しかしながら、現在は一定の消費があるため、将来性は安定していると考えられていますが、中には国内で十分な利益を出せず、海外進出を積極的に進めている企業も増えているという側面もあります。
化学業界の仕事内容5つ
化学業界の企業の種類は多種多様です。
例えば、製品の開発から材料の調達、製造、販売までを一貫して行う企業があったり、その工程の一部を担っている企業があったりと、企業によって事業展開の仕方は異なります。
ここからは、化学業界における研究および開発から販売までの流れに沿って、仕事内容を説明していきましょう。
1:研究
商品や素材の研究、基礎の構築などが研究職の仕事です。自社および他社製品の研究や、新素材の開発に向けた探索的実験などを繰り返し行うのが主な仕事です。
化学系や理工系など理系の学生、さらに大学院生以上の学歴が求められる職種で、研究の成果が出るまで時間を要するため、根気強さが必要になる仕事です。
さらに、学歴や知識だけでなく、研究は他の社員と共同して行うことが多いため、コミュニケーション能力も必要になるでしょう。
2:開発
開発職は、基礎研究で得られたデータに基づき、新商品や新技術の構築および既存商品の改良などを行います。
また、消費者からのヒアリングを行ったり、生産技術と連携をはかったり、企業によっては生産技術の最適化など幅広い業務を担当したりする場合もあります。そのため、柔軟性と行動力を要します。
研究職と同様、理系の深い知識が要求され、かつ企業側の採用意欲が高い職種であるため、就活生からの人気も高い職種です。
3:調達・購買
商品の原材料の仕入れ先や供給元、納品業者の選定を行い、原材料を発注して調達するのが、調達・購買職です。
原材料の査定、価格や納期の交渉なども行うため、コミュニケーション能力が求められる職種です。また、莫大な原材料の運搬コストを効率化する力も求められます。
さらに、原材料を海外から取り寄せることも多いため、語学力が必要となる場合も多いでしょう。
4:生産技術
生産技術職は、製品をより効率的に製造する方法を考え決定する職種です。
生産計画の立案と実績管理、製造コストの管理および改善、設備機器の設計・開発、維持、管理・保守、改良などが主な仕事となります。
つまり、生産技術職の仕事とは、生産性を上げることで利益の幅を広げ、企業の利益を追求していくことが役割と言えます。
5:品質管理
品質管理職は製品の品質を管理する職種で、製品が一定の品質をクリアしているか、製造工程に不備はないかを確認する仕事です。また、標準作業書や管理表などのマニュアルを作成し、品質や生産工程、作業環境の管理を行います。
万が一、低品質や欠陥商品を客先に納めてしまった場合、企業の信用は落ち、社会的責任を問われる可能性もあります。
そのため、品質管理職はそのようなことが起きないよう日常的に厳しい管理を行い、仮に品質や工程に不備があった場合は速やかに生産工程や原材料を見直します。
さらに問題点および解決策を的確に見極め、解決する力が必要とされる職種です。
化学業界への就職に有利になること3選
ここからは、化学業界の企業を志望している就活生にとって重要な要素について見ていきましょう。
情報源として、企業のWebサイトにおける新卒採用ページは目を通しましょう。ここには有益な情報がまとめられ、就職希望者に伝えたい事項が掲載されています。
さらに、化学業界ならではの背景も頭に入れておくと、求められているものが明確になるでしょう。
1:学歴
化学業界の多くの企業は、大卒以上の学歴を持つ人材を求めています。さらに、高い専門性が求められる研究・開発職などは、大学院卒が有利になるでしょう。
化学業界で研究職や開発職を目指す場合は、将来を見据えて学生の時から研究室を選ぶなど、早めに動き始めましょう。特に、大学および研究室に対して推薦枠がある企業もあるため、確認しておくことが大切です。
2:英語力
一般的に、化学業界の商品は消耗品が多く需要が見込めるため、ある程度業績が安定しています。しかし、化学業界の国内における成長は限界を迎えているという見方もあり、国内の化学工場を海外に移行している企業もあります。
また、化学業界の原材料の調達は海外からの輸入に頼ることも多いのが現状で、研究・開発職では、英語で論文や学会の発表をする機会も多いでしょう。
化学業界の企業への就活には、ある程度の英語力は必須と考えられるため、高い英語力はアピールポイントとなるでしょう。
3:化学業界でのインターンシップ
化学業界に限ったことではありませんが、その業界ならではの特徴があります。就活生が業界内のことを知るもっとも最短の手段は、インターンシップです。
研究・開発職ばかりでなく、生産技術職や品質管理職、営業職などインターンシップを経験すれば、さまざまな職種で独自のノウハウを学べます。また、その経験をもとに、説得力のある志望動機にもつなげることができるでしょう。
化学業界を目指す上で覚えておきたい用語3選
どの業界にも、時流に乗った話題を集めるキーワードがあります。化学業界の企業への就職希望者がぜひ覚えておいたほうが良い用語を見ていきましょう。
面接などで問われて説明したり、志望動機でその言葉を用いる可能性もあります。これらの用語を理解し、自分の言葉で説明できると良いでしょう。
1:loT
IoT(アイオーティー:Internet of Things)とは、従来インターネットに接続されていなかったモノをインターネットにつなげて、制御や情報交換などに活用するすべてのモノを言います。
IoTは、すでに産業界の発展に不可欠な存在となっており、化学業界でもさらなる発展のカギとなるでしょう。
例えば、人的判断や制御が困難な生産プラントの調整や、センサーの故障などを未然に防ぐなど、製造設備の予知保全にIoTの活用が期待されています。
2:高生産量既存化学物質
高生産量既存化学物質とは、OECD(経済協力開発機構)によってリストアップされた、一国で年間1,000トン以上生産されている化学物質を指します。
国際的な取り組みとして点検とリスクの確認が呼びかけられており、日本においても官民が連携して高生産量既存化学物質削減のために協力しています。
環境問題対策は化学業界にとって避けることができない問題のため、常に高生産量既存化学物質の存在を身近に感じておく必要があります。
3:SDGs
SDGs(Sustainable Development Goals)とは、「持続可能な開発目標」と訳されます。
貧困の解消やエネルギー資源の有効活用、地球の環境保全などについて、すべての国に対して17のゴールと169のターゲットが用意された、持続可能な開発にあたっての国際的目標です。
2015年の国連総会で採択されたSDGsに対して、日本の化学業界は積極的な姿勢を示してきました。そして、SDGsに貢献するための技術や製品の開発に取り組んでおり、今後も化学業界の発展を左右するカギとなるでしょう。
出典:SDGsとは?/外務省
参考:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html
化学業界への志望動機の例4選
一般的に志望動機を書く際に必要なのは、「その業界を選んだ理由」と「その会社を選んだ理由」を組み込むことです。
つまり、化学業界においては「化学メーカーを志望する理由」と「数ある中からその企業を志望する理由」が必要になります。
そのためには、自分の強みとその企業の強みを明確にすることが重要で、志望動機はそこからアプローチしていきましょう。
1:自分の強みを活かせる場合
志望動機では、自分がこれまでに経験してきたことや研究してきたことを、強みとしてアピールしましょう。
「私は大学・大学院で4年間有機化学を学び、特にバイオポリマーについて研究してきました。基礎研究では何度も失敗を繰り返し、コツコツと実験を続けて論文を完成させました。
その経験を活かして、研究開発において新しい可能性を追究し、貴社の業績に貢献したいと考えています。
とりわけ貴社の積極的な新素材の研究開発や国内での影響力の強さ、豊富な資金力を持つ企業ならではの安定した基盤など、他の企業にはない魅力を持つ貴社の研究職を志望します。」
2:事業展開に共感している場合
志望する企業が展開する事業の中で、自分が共感する部分に特化して志望動機を書くこともできます。
「私は、貴社の幅広い事業展開と独自性の高い製品の開発技術に大きな魅力を感じます。特にヘルスケミカル事業の強化は、他の企業の追随を許さない展開力があり、将来的に業界をけん引していく大きな可能性を感じています。
また、貴社は将来を見据えて積極的に海外進出を進めています。大学時代、一年間のアメリカ留学の経験によって培った自分自身の英語力を活かせると考え、貴社を志望しました。」
3:企業の技術に感心している場合
日本における化学業界の企業の技術力は高いので、その点にフォーカスして志望動機を書くのも良いでしょう。
「私は無限の可能性のある化学素材を生み出す日本の技術力の高さに大きな価値を感じています。特に、貴社の環境に配慮した高機能素材の高い開発技術には強い関心を持っています。
また、業界トップクラスの生産技術力にも魅力を感じています。環境に負担をかけない新しい化学素材を通して、世界的規模で人々の生活を豊かにすることができる貴社で誇りを持って働きたいと考えています。」
4:企業の強みに共感している場合
各企業には、それぞれ強みとして打ち出している理念があります。その理念に共感した動機を書くのも良い方法です。
「私は貴社が示す「モノの基本は素材にある」という理念に強く共感します。貴社が長年にわたって生み出した素材は数多くの製品に利用され、社会を変えていきました。
人々の生活を豊かにし、さまざまな産業を支えるだけでなく、世界の課題さえも解決する力をもつ貴社の技術開発に、私も貢献したいと考えます。そして、私が大学院で研究した素材工学の知識を役立てたいです。」
化学業界の知識を深め就活に取り掛かろう!
化学業界の仕事は比較的安定しており、年収も悪くありません。そのため、就職は人気があり、競争率も高くなる傾向にあります。
一方で、既存の事業だけでは利益が出せず、活路を海外に見出す企業も増えています。そのため、外国語力が就活に有利になる可能性はあります。
このような化学業界の就活事情を理解し、対策をとって就活に励みましょう。

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