中小企業診断士の資格は転職で役立つ?取得のメリットについても紹介
初回公開日:2021年09月24日
更新日:2021年09月24日
記載されている内容は2021年09月24日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

中小企業診断士の資格は転職で役立つ?
中小企業診断士は、転職で有利になります。中小企業診断士資格は幅広い業界で応用できることから、業種問わず有効である資格といえます。その理由は、中小企業診断士資格はとても学ぶ領域が広く、難易度が高いためです。
試験では、財務・会計、経済学、経営理論、運営管理、法務、情報システムの科目があり、ビジネスに活用できる幅広い知識を要求されます。
また、コンサルタントとして、中小企業を対象にしていることから、経営者の視点から会社を見ることができます。経営者から同じ目線で相談できる相手と認識されます。知識だけでなく、印象ということでも転職で有利になることがあるでしょう。
中小企業診断士ってどんな資格?
中小企業診断士資格とは、中小企業の経営を診断すること、助言することについて、一定の能力を有すると認められたことを示しており、経営コンサルタントとして認められた国家資格のことです。
経済学、経営戦略、マーケティング、人事、財務・会計、物流、店舗管理、情報システム、法務など、幅広い知識が要求されます。
資格取得にかかる時間
試験科目が多く、一般的に最低でも1年ほどの学習期間が必要といわれています。
他資格スクールのデータを見ると、合格までの学習期間が1年ほどの合格者は約27%です。2~3年ほどの学習期間の合格者は約40%超になっています。
これは、長期を見据えて、計画的な学習が必要ということを示しているでしょう。また、合格者の中小企業診断士資格取得までの必要な時間は、一般的に約800~1,000時間程度といわれています。
つまり、上記の数値をまとめると、短期合格を目指す場合、1週間で約20時間程度の学習をする計算となります。1日にすると、約2~3時間程度を学習に費やすことになります。
中小企業診断士試験は、他の資格に比べると試験範囲が広い傾向があります。学習の方法によっては、さらに時間がかかるといえるでしょう。
資格の難易度
中小企業診断士試験は、一次と二次の2つの試験があります。
一次試験と二次試験をストレートで合格できる人数は約1割に留まり、難関の国家資格だといえます。一次試験は科目が多く、二次試験は論述式を含んでいるということもあり、長い期間を計画的に学習する必要があるといわれています。
中小企業診断士は未経験でも採用される?
未経験から中小企業診断士として働くことは可能です。まずは、中小企業診断士の国家資格を取得することが必要です。
中小企業診断士試験の第一次と第二次試験合格後、次の2つのうち、いずれかを選択することが求められます。1つ目は、実務補習を修了するか、診断実務に就くことです。2つ目は、中小企業基盤整備機構もしくは登録養成機関が実施する養成課程を修了することです。
出典:中小企業診断士試験から登録まで|中小企業診断協会
参照:https://www.j-smeca.jp/contents/002_c_shindanshiseido/002_shindanshi_doushitara.html
中小企業診断士の主な転職先6選
中小企業診断士の転職先はどのようなものがあるでしょうか。中小企業診断士の主な就職先を6つご紹介します。
中小企業診断士資格で勉強した内容をもとに、税理士や中小企業診断士事務所、中小企業支援機関、コンサルタント会社、一般会社が転職先として挙げられます。
1:税理士事務所
中小企業診断士の資格を取得する際に、財務や会計関係の知識の習得が必須となる分野です。
元々、会計会社などの方もしくは財務や会計関係の分野に強い方が中小企業診断士の資格を取得する例が多くあります。そのため、転職先としては税理士事務所が候補に挙がりやすいでしょう。自分の強みを押し出すことが、一般的に転職先を選択する際に、重要といえます。
2:中小企業診断士事務所
中小企業診断士の転職先として挙げられるのが中小企業診断士事務所になります。
中小企業診断士の事務所であれば、中小企業診断士の資格を持つ人材の需要が高くなります。
資格を取得した際には、中小企業診断士事務所が1つの転職先の候補となります。
3:中小企業支援機関
中小企業診断士の転職先として、3つ目に挙げられるのが中小企業支援機関です。中小企業支援機関は分類が分かれており、商店街支援、金融支援、取引支援、再生支援、行政機関、経営相談が転職先の分類として挙げられます。
中小企業支援機関は、中小企業診断士の資格を取得した方であれば、検討する転職先の1つといえるでしょう。
4:コンサルタント会社
次に、中小企業診断士の転職先として挙げられるのが、コンサルタント会社になります。コンサルティングというと、分野がさまざまに分かれるものではありますが、今回は経営コンサルタントといわれるものであり、転職先としてあてはまります。
コンサルティング会社に転職するために、中小企業診断士の資格を取得するという方も多いでしょう。
5:一般企業
中小企業診断士の転職先として5つ目に挙げられるのが、一般企業で中小企業診断士を推奨資格としているものとなります。中小企業診断士の取得を推奨にしているということは、社内で何かしらの需要やポジションがあるといえます。
自分の得意分野を転職先として選択できることに加え、企業側としても欲している能力を持つ人材が獲得できるメリットがあります。
6:独立開業
国家資格である中小企業診断士は、士業ということもあるため、独立・開業することもあるでしょう。公的機関に所属して、コンサルタントを業務として行います。また、民間の企業からコンサルタントを行う場合もあります。
転職で中小企業診断士の資格を取得するメリット4選
今回は、ネットワーク形成や自分のポジション確率に役に立つ、収入アップにつながる、独立開業・起業した中小企業診断士の稼ぎ方の4つを例として挙げ、紹介します。ぜひ、参考にしてください。
1:ネットワーク形成に役立つ
中小企業診断士を勉強することで、受験生の時にさまざまなバックグラウンドの方と交流し、試験合格後も中小企業診断協会や研究会、勉強会での活動により人脈が広がり、新しい世界を手に入れることができます。
さらには、獲得したネットワークを活かして、クライアントと税理士や、社会保険労務士などの特定の領域に特化しているスペシャリストや、行政機関との間を取り持つコーディネーターの役割として期待されています。
2:自分のポジション確立に役立つ
各企業は、管理職になるための研修制度を用意している場合があります。中小企業診断士の資格取得を管理職になるための優遇条件にしていることが多くあります。条件に入っていなくても、周りの社員に管理職として必要な幅広い知識があることの証明になりますので、評価されやすいといえます。
社内でのポジションを確立していく上でも役に立ちます。もしも、会社の人事制度や評価制度が曖昧だった場合は、資格取得ができれば一目おかれ、そのポジションを確立することができるでしょう。
3:収入アップにつながる
公的機関に所属することで、例えば、中小企業診断士協会から仕事の依頼が来ることもあれば、人脈を活かして仕事を得ることもできます。
仕事内容としては、コンサルティング業務全般を任される大きな仕事もあります。案件が大きいほど、収入も多い傾向にあります。
また、別の視点で副業という考え方もあります。中小企業診断士の資格を活かすことで本業とは別の新たな収入源を確保することも可能です。
4:独立につながる
中小企業診断士として独立する可能性もあるでしょう。一般企業は、経営診断を民間のコンサルティング会社に依頼することが多くあり、公共機関は中小企業診断士協会に依頼をすることが多い傾向にあります。
同協会に依頼が来た仕事は中小企業診断士が担当するため、仕事も継続的に得られるでしょう。
中小企業診断士の試験の内容5つ
ここからは、中小企業診断士の試験の内容をご紹介します。中小企業診断士の試験の内容は、第一次試験について、第二次試験について、筆記試験について、口述試験、さらに実務補修の5つで構成されています。
中小企業診断士の試験の内容についてご興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
1:第一次試験について
中小企業診断士試験の第一次試験は、必要な知識を有するかどうかをマークシート形式により判定します。
科目は7科目となります。経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策の7科目です。なお、他の国家資格の合格者には、一部科目の免除が認められています。
2:第二次試験について
第ニ次試験は、中小企業診断士として必要な応用能力を有するかどうかを判定します。中小企業に対して診断することや、実務の事例や助言に関する能力について、筆記で試験を行います。事例に対して、論述する試験となります。
3:筆記試験について
第二次試験は筆記式と口述式があります。筆記式は例年、10月中旬の日曜日に実施されます。口述式は、12月中旬の日曜日に実施されます。第一次試験の合格者が、第二次試験の筆記式を受験することができます。
科目ごとに企業の概要が書かれた問題文が3ページほどあります。その内容について4~5問程度の設問があります。出題科目は4科目となります。解答文字数は指定され、1問あたり100字程度で解答し、筆記式に合格すれば、口述式を受験することができます。
4:口述試験について
筆記試験の事例などをもとに、面接試験を行います。中小企業の診断および助言に関する能力を確認します。
筆記試験で問われた事例などからさまざまな内容についての質問が行われます。受験生は資料等を参照することはできないため、事前に全ての事例について、内容の理解が要求されます。
5:実務補修について
実務補習は、診断実務能力を持っているか実務を通して判断することが目的です。
中小企業診断士になるスケジュールとして、第ニ次試験合格後、約3年以内に実務補習を15日ほど受ける、または実務に15日ほど従事します。そして、中小企業診断士としての登録の申請を行うことができるようになります。
中小企業診断士の転職時の志望動機
中小企業診断士の転職時の志望動機はどのようなものでしょうか。中小企業診断士は経営コンサルタントの国家資格ですから、中小企業に対する経営の相談や、課題解決の手助けをします。
中小企業診断士となって、中小企業の経営をサポートしたい、またコンサルタントとして活躍したいという志望動機があるといえます。
ただし、資格取得まで約3年以上はかかるといわれるほど、難易度の高い資格です。中小企業診断士を名乗ることで、経営に関する専門的知識があることを証明できる、といったメリットがあります。
中小企業診断士に転職した場合の年収
転職した場合、年収はどれくらいになるのでしょうか。中小企業診断士の資格を取得した方の間で、どれくらいの年収の幅があるのかというところを見ていきましょう。
一般的には、約300万円~1,000万円と非常に幅広い年収になる傾向にあります。これは、その他の資格も取得しているために、年収が高くなっている場合もあるでしょう。
中小企業診断士の転職時の一日の流れ
中小企業支援団体から依頼を受けて、中小企業にコンサルタントとして派遣される公的支援業務と、顧問契約している一般企業を訪問し、課題に対する提案や提案後の進捗状況を確認する民間契約業務があります。
公的機関から受ける仕事と仕事内容は、企業の課題を支援するものがあります。お客様から直接契約で受ける仕事と仕事内容については、顧問契約として従事します。
資金繰りや計画の達成度等の全般的なところから、原価管理制度の構築や人事考課制度の構築など、具体的な経営支援を行う場合があります。
中小企業診断士の資格を取得してキャリアアップにつなげよう
本記事では、国家資格として認められている中小企業の経営を支える専門のコンサルタント。中小企業診断士についてご紹介しました。
日本の経済は大企業と中小企業が支えています。大企業ばかりが、大きく報道されます。しかしながら、大企業の何倍もの数がある中小企業も日本を支えています。
昨今、日進月歩で新しい技術や状況が変わる環境の中で、継続的な成長と安定した経営を行うために、時に経営コンサルタントとして中小企業診断士の力が求められます。ぜひ、中小企業診断士になって、社会に貢献していきましょう。

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